サイト更新情報

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2.16.2018


ツイッターの方でこちらの投稿が 数百リツイートされて驚いている。別段、普段と変わらないコアな話題で、ドビュッシーとストラヴィンスキーが一緒に写った写真をツイートしただけなのだけ れど、何かがより多くの人々にハマったらしい。それがサティが写真を撮っていたせいなのか、あるいはバックに北斎が写っていたせいなのかわからないが、た ぶん両方だろう。私個人はリヒャルト・シュトラウスとマーラーが一緒に載っている写真の方がずっと凄いと思うのだけれど、こちらは安定の数リツイート。

「ノーマ・フィッシャー・アット・ザ・BBC: ブラームス&スクリャービン作品集」、CDプリントの最後のツメの最中。あとちょっと。来週にはプリントを開始できるはず。何かのトラブルで遅れてもいいように余裕を見て4月上旬にリリース日を設定するつもり。




1.25.2018

不快な記事が出た。「山中氏、科学誌創刊に深く関与か 京大、iPS研の論文不正 | 2018/1/25 - 共同通信」で、批判を受けたのか元記事は削除されている。魚拓があるはずなので探して貰えればわかるが、問題の論文が掲載されたStem Cell Reportsの創刊に国際幹細胞研究学会(ISSCR)の会長だった山中博士が関与し、現在も編集委員を務めているという記事だった。

それ自体は事実だし、幹細胞研究の世界にいる人なら誰でも知っていることだ。公式サイトにも載っていることでニュースでもなんでもない。Stem Cell Reportsは、ISSCRがライフサイエンスでは最高峰の科学誌として知られるCellの姉妹誌として出した公式誌で、創刊は2013年。多くの世界 的な幹細胞研究者が編集委員として名を連ねている。私のICR時代の最初の仕事は創刊年のStem Cell Reportsに出ている。

問題は記事の書き方。共同通信はこの、ニュースでもなんでもない話をあたかも不正の温床であるかのように書いた。正確に言うと、言質をとられぬように巧妙 に、読者にあたかも不正があるよう疑わせるように書いた。印象操作にかけては日本のマスコミは抜群の腕を持っているようだが、本来ならもっと他にやるべき ことがあるだろう。つまりきちんとした取材である。

少しでも研究の世界を知っていれば、山中博士、というより彼が短期間会長を務めていたISSCRとCellが推進したStem Cell Reportsの創刊、現在彼がStem Cell Reportsの編集委員であることと、今回の論文不正の間には何らの因果関係もないことがわかるはずだ(さらに言うと山中博士は問題の論文の著者でさえ ない)。このレベルの科学誌の査読は非常に厳しく、一人の編集委員が査読に影響を及ぼすことができ ないようになっている。当たり前の話だ。研究の世界を知らずとも、適当な研究室の大学院生にでも一本電話を入れて実情を聞けばわかる。明らかにそういった 基本的な取材を怠り、ネットに転がっている情報だけから不正を匂わすような書き方をした。ワイドショーレベルの仕事、と言ったらワイドショーに怒られ るかもしれない。それくらいひどい。

小保方さんのことが起きた際に私が絶望したのが、彼女を巡る面白半分の報道やバラエティの扱いだった。小保方さんのやったこと以上に、研究や 科学の事を何も知らない人々が、我が物顔で彼女を笑いものにすることが許せなかった。私がサイエンスから引退した理由はいくつかあるが、サイエンスの現場 がもはやワイドショーのネタになってしまったことに嫌気がさしたのも理由の一つでもある。今回のことはあの時の嫌な感じを思い起こさせる。

批判をするな、というのではなくて、どうか下劣なやり方をしないでくれ、ということだ。共同通信のあの記事ははっきりと下劣であったと思う。なにより、山 中博士がやってきたことへの敬意、そして厳しい科学の現場への敬意も欠いており、しかも恐ろしいほどに無知蒙昧だった。今回、数時間で記事が差し替えられたのは暗 闇にかすかな光明を見た思いだ。だが、これを機に共同通信はデスクも含めてもっと勉強し、きちんと取材して書いてほしい。主語の曖昧な記述に基づく印象操 作は卑劣でしかない、という自覚を持って欲しい。



1.18.2018


ジャン・フルネ&オランダ放送フィル8枚組に入っていた「贖罪」第二版全曲盤を聴いた。一言で、プラッソン盤はもう忘れて良い。レビューはこちら





1.1.2018

2018年となった。年末は音楽関連の人に会ったり、大泉学園In Fに二度ほど顔を出していた。30日のライブ後の飲みでは能管の一噌幸弘さんと余興で「スプリング・ソナタ」なんてのもやってみた。和の笛でもいける。

後、年末にやっていたのはノーマ・フィッシャーのアルバムのリマスタリングの仕上げ。リマスタリングについては既に一度OKを出したのだが、ブラームスの2トラックだ けがどうしても気に入らず、エンジニアのアンドルーに差し戻ししてやり直してもらっていた。ダメ出しを繰り返し、1週間前に上がってきたファイルにOKを 出した。あとはBBCと契約を早々に終え、CDのプリントに回すのみ。2月中にリリースできるかどうか微妙。3月になるかもしれない。

加藤幸弘さん運営の老舗のサイトで、昨年出したニレジハージのアルバムが「2017年に聴いたCDベスト10」の3位に上がっている。