サイト更新情報

10.16.08

Time誌が30年前に書いたニレジハージに関する論文が読めます。

http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,919731,00.html?iid=digg_share

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10.11.08

「in F」

一週間ほど私用で帰国していました。 帰国の度になるべく顔を出そうと思っている場所が東京の大泉学園にあって、そこにも行ってきました。「in F」というジャズバーです。

http://in-f.cocolog-nifty.com/

ここでは、連日、熱いライヴが繰り広げられています。バーはとても小さく、せいぜい10人から15人が入る程度で、お一人で来ている常連さんが多いです(半数以上は女性)。ここに、日本を代表する世界的アーティスト達が集い、スタンダードなものから、ジャムセッション、実験的なものまで、様々な形態のライヴが行われています。音楽家仲間の間でも、「in F」は1つのステイタスになっているようで、敬愛するおおたか静流さん曰く、「自由な創作と爆裂の殿堂」「抜きん出ている」とのこと。日本の音楽文化の豊かさを、日常的に肌で味わえる稀有の空間だと思っています。

今回は、喜多直毅(vn)黒田京子(p)北村聡(bandoneon) という組み合わせでした。日本のアルゼンチン・タンゴとジャズ界を代表するミュージシャン達。その結果がエキサイティングでない訳がありません。たっぷり堪能させてもらいました。

ピアノの黒田京子さんはin Fの常連のジャズ奏者。何度か言葉をかわさせてもらいました。彼女のピアノはスケールの大きさと繊細さ、推進力を兼ね備えた実に見事なもので、分野は違えど、リヒテルのような説得力があります。そういった彼女の特色は、喜多さんとの最新録音「空に吸はれし心」にも捉えられているので、興味のある方はご一聴のほどを(http://www.ortopera.com/topics/2008.html)。

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10.2.08

The New York Times のペーパーバックセクションで"Lost Genius"が簡単に紹介されています。

ロンドンコンサート日記をアップしています。

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10.1.08

ピアニストのケネス・ハミルトンが、2008年発刊の「 After the golden ages」という著書の中でニレジハージについて簡単に議論しています。

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9.28.08
「Music and Arts CDへのレビュー」

お休みしていた間に、以下のレビューがMusic and Arts CDについて書かれました。前者二つは賞賛、American Record Guideのものは批判的です。Kevinによれば、最後のものはあまり深く考えて書かれたものではなく、事実関係にも間違いが散見されるとのことでした。

1) Fanfare (by Mr. Peter J. Rabinowitz), Sept-Oct 2008 issue
http://www.fanfaremag.com/content/view/25966/10238/
Available online with subscription. Positive review.

2) Classical Record Collector (by Mr. Colin Clarke), Spring issue
Not Available online. Positive review.

3) American Record Guide (by Mr. Alan Becker), May-June 2008 issue
Not available on line. Negative review

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9.25.08
International Piano、ニレジハージとソコロフの話題」

ロンドンのピアノ専門雑誌、International PianoのMay/June Issueが編集者から届いています。ニレジハージ をカラー4ページで大きく特集、好意的に紹介しています。自分は企画の段階から彼らに協力、資料、写真などを提供しました。一番最後に、Kevin Bazzanaと共に、名前とサイト(fugue.us) が言及されていました。昨年、雑誌Pianoの取材に協力した際は、事前の約束に反して記事に何の言及もなかったので、今回はほっとしました。

ところで、この号のニュースに興味深い記事が載っていました。当代最高のピアニスト、グレゴリー・ソコロフの話です。彼はヨーロッパでのみ演奏することで知られていて、今年の5月にもロンドンに来て演奏しているはずでした。ところが、今年になって英国ビザのルールが変更になり、訪問を希望する非EU国民は、在留地での英国領事館を通じて、指紋などの生物的情報の提出をすることが義務づけられるようになりました。ソコロフはこれを拒否、そのために、英国の売り切れ公演が、全てキャンセルになってしまいました。これは英国でも大きく報道されたようです。

ソコロフのマネージャー曰く、「英国政府はソコロフ氏が国家安全に危害を及ぼすものではないことを知っているはずだ」。もちろん。しかし、ルールガチガチなのが英国式官僚主義。彼らのような石頭が、皇族でも政治家でもないソコロフに例外を適用することはまず考えられません。

ところが、来年の4.29のロイヤル・フェスティバルホールでのコンサートについては、まだキャンセルになっていないのです。私にとって、ソコロフは生で聴いてみたいピアニストの筆頭でした。ロンドン行きが決まった時に頭に浮かんだのが、「これでソコロフが聴ける」ということでした。と、いうことで、チケット予約だけはしておいたのですが、これが安い。前から13列目の真っ正面で6000円程度。もしや、主催者はキャンセルを見越しているのか?と調べてみたら、こんな記事がありました。

http://www.theherald.co.uk/news/news/display.var.2192109.0.Visa_row_as_pianist_forced_to_cancel_UK_show.php

ここに、"ミス・サリヴァン(ソコロフのマネージャー)は、奇矯で偏執的、かつ天才と形容されるソコロフは来年、英国で演奏する予定だと語った。彼女は入国規制が、芸術家と英国を訪れる人々に多少なりとも同情的なように変更されるよう願っている。"とあります。

やはり、来年のコンサートは見切り発車、ということのようです。なんとか来てくれるといいのですが、なかなか難しいでしょうね。そう思ってしまうくらい、英国の官僚主義はひどいです。

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9.22.08

ニレジハージ、ジェームズ・サンプルと連邦音楽プロジェクト」の邦訳を載せました。Fugue.us限定、Bazzanaによる論文です。

アーティスト、ニレジハージを語る」にJames Sampleの1992年のコメントを加えました。

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9.21.08

お休みしていた間、いくつかのレビューが出ていました。本のレビューを英語版のnewsで紹介しております。どれも絶賛でした。

ロンドンでのコンサート日記を作りました。こちらからどうぞ。

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9.20.08
「Lost Genius授賞」

ロンドン移住のため、更新が滞っておりました。身辺はまだ忙しいのですが、暇を見つけてニュースをアップロードして行きます。ロンドンのコンサートレビュー、音楽事情などもお知らせします。

「Lost genius」が、米国作曲家、著者、出版社協会 (ASCAP is the American Society of Composers, Authors, and Publishers)の賞を受けました。the Nicolas Slonimsky Award for Musical Biographyというカテゴリーで、Kevin Bazzanaは数年前にもグールドの伝記本で授賞しています。今回は、選考委員会が文字通り「熱狂した」ということでした。授賞式は12/9にリンカーンセンターで行われます。


Kevin Bazzanaがfugue.usのために、Nyiregyhaziの壮年期の活動に関する論文Nyiregyhazi, James Sample, and the Federal Music Projectを書いてくれました。日本語訳は後ほど。